クロカゴメさんの口コミ投稿

　セットメニューのケーキというと、「お粗末な付け合わせ」のイメージがあるだろう。ま、一般的にはどうだかわからないが、少なくとも私はこの考えの持ち主だ。　ところが、ココ　ククのケーキとなると、ちょっと話が違ってくる...
　
　結論から言えば、今日のこのミルクレープは旨い！　見た目的には今までコチラで頂いた物と比較して小さく薄っぺらい…この場合「カワイイ」と表現しておくべきなのかもしれないが...
　
　……………・・・
　
　ロコモコ丼の完食後ちょうど良い頃合いに差し出されたそれは、身にまとった縞模様のドレスが美しく、純白のベッドに横たわり無垢な笑みを浮かべる清楚なお嬢様のようだ…っと少しはかついでおこう
　
　
　さて、、、おもむろに手に取り　熱伝導により適度に温められたフォークを私はその縞の断面に無造作に当ててみた。　クリームの感触とクレープ地の弾力とそれらの境目の雰囲気を感じ取ろうと試みたのだ。　ところが、クリームは3本に枝分かれしたステンレスの先端のうちの1つをすっぽりと包みこみ、クレープ地のキメ細かいミクロの気泡はその弾力で3本の先端のクリームと接触した側とは反対側の先端を軽やかに弄び、それらの境界面を担当することになった真ん中の先端は、それらのテイストが完全にシンクロした姿にただ沈黙をするばかりである。
　
　ひょっとして　このミルクレープ…ほんもの？？？
　
　…オレンジピールの爽やかな風味は、キャラメルソースから敢えて「キャラメルらしさ」を脱色し、その香りに誘われるがままに、沈黙を破り3本ヤリの真ん中の1本がバランスを保たせながら先端からすくいあげたミルクレープ本体をcuteに．ポップに．染めあげる。　そして舌に乗せた瞬間に、圧力をかけた上顎をやさしくかすめ撫で、ミクロの気泡から弾け飛んだヒッグス粒子が湿り気のある暗黒の小さい空間をリズミカルに躍動させる。
　
　これを「旨い」と言わずして何と言おうか。。。
　
　見た目にはけっして凝っていない。　いや、むしろ素っ気無ささえ感じられる。　だけど、味は...きっと素粒子レベルまでギュギュっと美味しい。
　
　そんな絶品のミルクレープを是非ご賞味あれ！